〔野鳥シリーズ41〕
リハセンターに飛来する野鳥を友に
東京都福祉事業協会 母子生活支援施設
スタルト方南 見原 捷三(元理療教育部長)


サンコウチョウ(三光鳥)
 今回は、前回に続けてカラスを記事にする予定でしたが、今年は酉年ですから年の始めにあたり、 取って置きの中の1枚を掲載することにしました。
 このサンコウチョウは、全長は雄が、約45cm、雌17.5cmです。雄は、写真のとおり頭から胸が黒色、 背は紫褐色、目の回りはコバルトブルー、尾は黒色で中央の一対が、大変長いのが特徴です。 雌雄の大きさは、この尾羽の長さの違いで、雌の尾は余り長くありません。
 日本には、夏鳥として本州以南に渡来し平地から山地に生息して、飛んでいる昆虫を捕食しますので、 フライキャッチャーとも呼ばれています。
 巣は、細い木の枝にコップ状の巣を造り、3〜5個の卵を雌雄で抱卵し約2週間で、孵化します。 営巣中は、気性が激しく巣に近づいた鳥は、例え大型の鳥といえども攻撃します。
 地鳴きは、ギラ、ギラと鳴きますが、囀りはツキ、ホシ、ヒ(月、星、日)ホイ、ホイ、ホイと 鳴きますので、これが三光鳥という名前の由来です。
 ところで、最近読んだ「鳥が教えてくれた空」集英社文庫の著者、三宮麻由子がこの本の中の サンコウチョウに関する記事に、天女の化身サンコウチョウと書いておられました。 皆さんにはどう映りましたでしょうか。
 なお、エッセイストの三宮さんは、全盲の方で野鳥の鳴き声を、二百から二百五十種類くらい 覚えていると書いておられます。これは大変な努力の結果です。
 この本を読んで、障害者としての前向きな生き方に感動しました。すでにご覧になったかとも おられると思いますが、ご一読をお薦めします。
 それでは、このサンコウチョウが、リハセンター構内で観察できるかというと、 余り自信はありません。渡り鳥は、渡りの途中に市街地の公園などに立ち寄りますので、 運が良ければ、遭遇することもあるかも知れません。



サンコウチョウ(三光鳥)