函館視力障害センターロゴ

センターだより第54号(令和5年3月)ウェブ版 もくじ

1.SNSから令和4年度のセンター活動について紹介します
2.「視覚に障害がある方への接し方講習会」について
3.函館市「防災マルシェ」に参加しました
4.『畑プロジェクト』〜函館盲学校との交流、収穫祭〜
5.「あはきの仕事はかっこいい」
6.所長あいさつ
7.利用者募集案内
8.基本理念・基本方針

**********

表紙写真

【写真:畑クラブ インスタグラムから】
今年で2年目の畑クラブ。参加者が増え、畑もさらに広くなりました。ナスやトマト、ラディッシュに枝豆などたくさんの実りもありました。
人気の食べ方はカンタン酢のピクルス。食とともに、移りゆく函館の四季を楽しみました。





1.活動報告:令和4 年度のセンターの活動について、SNS記事より抜粋して紹介します。

【全学年レクリエーション】

●7月8日(金)
利用者のみなさんと日帰りレクリエーションを楽しみました。
道南の道の駅巡り。ソフトクリーム、温泉、縄文、魚介と、山海のいいとこ取りの1日でした。

★写真1(しかべ間欠泉公園の間欠泉)


【自立訓練(機能訓練)レクリエーション】

●9月7日(水)
自立訓練のレクリエーションで、サウンドテーブルテニスを行いました。
利用者総当たりの対戦。相当暑い日でしたが、利用者の皆さんは、さらに熱く戦いました。

★写真2(サウンドテーブルテニス対戦の様子)


●10月19日(水)
10月19日は「(10)とおく(19)いく」で「海外旅行の日」だそうです。近場ではありますが、自立訓練利用者さんとレクリエーションで、湯の川温泉にある足湯と湯倉神社へ行きました。天気は良かったのですが、風が冷たく、手を温める人もいました。
午後は北方民族資料館を訪ねました。中国の皇帝が着用する着物には5本爪の竜模様が描かれる等、さまざまな説明があり、参加者は楽しまれていました。また、丸木舟や漁具を触らせてもらい、北海道の歴史に触れることができました。

★写真3(湯の川温泉の足湯)

★写真4(展示に触らせてもらっている様子)


【就労移行支援(養成施設)】

●4月11日(月)

入学式

就労移行支援(養成施設)サービスの入所式が行われ、在所生、職員で、新たなスタートについた新規利用者さんの門出をお祝いしました。

★写真5(新1年生のあいさつの様子)


●4月18日(月)

iPadを使った授業風景

コロナウィルスに対処する中で、電子機器の活用が加速。教材の把握やノートとりのほか遠隔授業でも、全学年の利用者がiPadを使用しています。皆さんZoomで授業を受けるのも大丈夫。

★写真6(iPad(タブレット))


●6月29日(水)

体育の授業

センターの就労移行支援は学校と同じなので、体育の授業があります。
今日は陸上競技の様子。ボディイメージなど、積極的に体を動かすことで、身体機能の維持と向上を目指します。

★写真7(体育の授業の様子)


●令和5年3月1日(水)

卒業式

令和4年度卒業式が執り行われました。コロナ禍のため授業が2ヶ月遅れて始まるなど、様々な制約がある中で3年間学ばれこの日を迎えました。卒業生の皆さん本当におめでとうございます。今後のご活躍とご多幸を職員一同願っております。

★写真8(卒業式、所長あいさつ)


【センターの食事】

センターでは、選択メニューや利用者さんからのリクエストをメニューに取り入れています。
写真9は、青森県八戸市の郷土料理「いちご煮」を炊き込みご飯にしました。炊き込んでいる間、厨房中に磯のいい香りが広がりました。
写真10は「もやし焼きそば」です。もやしたっぷりの焼きそばは、思い出の料理だそうです。

★写真9(いちご煮炊き込みご飯)


★写真10(もやし焼きそば)


★写真11(函館名物いか焼き)


【その他の活動】

●6月7日(火)

コロナ対策をテーマとした職員研修

先日、感染症発症に備え、職員が対応シミュレーション研修を行いました。シビアな想定内容を前に、対応のあれこれをグループで話し合い。新たに気づかされることが多々ありました。

★写真12(COVID-19 感染者発生シミュレーション)


●7月19日(火)

接し方講習(准看護学校見学)

今日は准看護学校の学生さんが、接し方講習を受講。視覚障害者の不便さ、そのサポートの仕方などを、体感しながら学びました。

★写真13(接し方講習、職員が学生に説明している様子)

センターでは、ホームページやTwitter、Instagramなどでセンターの情報を発信しております。ぜひ、ご覧になってください。

  
 Twitter       Instagram

2.「視覚に障害がある方への接し方講習会」について

 当センターでは、高齢者や視覚障害者をご支援いただける地域の方々(高齢者施設、病院、企業、学校等関係者等)に向けて、「視覚に障害がある方への接し方講習会」を実施しています。
 本年度は新規案内チラシを作成し各地域福祉関係機関へ受講を呼びかけ、希望のあった 10 件について訪問または来所いただいて実施しました。その一つをご紹介します。函館には市電(路面電車)が公共交通機関としてありますが、お客様に安全にご利用いただきたいと市企業局から申込みがあり、電車乗務員全員(55 名)に対して行う機会を得ました。受講者からは、「高齢者や視覚障害者への声がけや配慮する点、安全な誘導介助方法を業務に取り込むよい機会となり、日々活かして行きたい。」との言葉をいただきました。また、この講習会を機に市企業局から車両備え付け IC カードリーダーの視覚障害者向け音声案内装置の新規設置について検討・提案され、実現化に結び着こうとしています。
 その他にも病院スタッフや准看護学校生徒・教員等へ対し支援者講習会を行うことができ、今後もより地域の高齢者、視覚障害者の方が支援を身近に感じていただけるよう、様々な方を対象とした活動を継続して行こうと考えています。

☆画像1(講習会案内チラシの画像)


★写真14(接し方講習、職員が市電乗務員に説明している様子)


★写真15(市電整理券ICカードリーダー


★写真16(接し方講習、市電内で乗務員に説明している様子)


3.函館市「防災マルシェ」に参加しました

 9 月 25 日( 土) に「防災マルシェ」に参加してきました。
 これは函館市女性会議主催(北海道、函館市等が後援)のイベントで、市民に楽しみながら防災についての理解を深めてもらう催しです。
 当センターとしては3年ぶりとなる地域交流イベントへの参加となりなりました。
 出展準備の段階で、はこだて未来大学と函館高専にも共同で参加してもらえることとなり、三者が協力して、「誰一人取り残さない防災づくり」をコンセプトに、幅広い情報発信ができたと思います。
 当センターからは、避難所で使える便利グッズやパネル・動画等の紹介のほか、見えづらい人の誘導体験、防災缶バッジの制作体験などを行いました。
 また、未来大学や高専からは‘情報デザイン+テクノロジー’に関わる学生たちの独創的なアイディアと技術力が光る多数の出展がありました。来場の方々にも障害がある人々などに対する理解を深めてもらえたのではないかと思います。

★写真17(子どもたちに人気の防災缶バッジ製作体験コーナー)

★写真18(配慮情報を記載した缶バッジを作れば避難所で役立ちます)


4.『畑プロジェクト』〜函館盲学校との交流、収穫祭〜

 10 月 20 日(木)、北海道函館盲学校の生徒さんたちをお招きして、秋のじゃがいも掘りイベントを行いました。
 このイベントは、公立はこだて未来大学との連携協定に基づく『畑プロジェクト』の一環で、当センターの利用者さんたちと交流しながら、前半は畑での収穫とクイズ大会、後半は収穫した野菜をモチーフにお絵描き大会がおこなわれました。
 視力障害センターや盲学校でお絵描き?と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、公立はこだて未来大学特任教授(東京藝術大学名誉教授)の須永剛司先生の指導のもと、視力に関係なく楽しむことができました。
 普段は大人の声しか聞こえないセンター中に子どもたちの明るい声が響き渡り、とても新鮮な1日でした。
 翌日は授業訓練公開と収穫祭!

☆画像2(収穫祭チラシの画像)


5.「あはきの仕事はかっこいい」

公立はこだて未来大学との連携のもと、「あはきの仕事はかっこいい」をテーマにプロモーションビデオが作成されました。クリエーターには、多くの有名 CM などを手がける上杉哲也氏を迎え、出演は当センター教官の藤原のほか、筑波大学附属視覚特別支援学校の寺崎直先生、日本医療専門学校の鈴木格先生、恵比寿ミチコ鍼灸サロンの梶間美智子院長。さらにあの世界的なアスリートも特別出演してくれました。2分間の「かっこいい」映像作品に仕上がりましたので、是非多くの方に見ていただきたいと思います。

https://www.youtube.com/watch?v=wWJHVgHrG9w   

★写真19(プロモーションビデオ撮影の様子)

★写真20(プロモーションビデオ撮影の様子)


6.所長挨拶

令和4年4月から函館視力障害センター所長に就任しております愛甲健と申します。就任からのご挨拶が遅れたことをお詫び申し上げます。
 皆様には、日頃より当センターの運営並びに障害者福祉の推進にご理解とご協力を賜り、誠にありがとうございます。
 当センターが運営している事業としての大きな柱は、視覚に障害のある方々に対する「就労移行支援」と「自立訓練」ですが、これらの事業を推進する上でも「障害福祉サービス」という枠組みにとらわれないで、視覚障害者の方々の「日常生活(暮らし)をどうするか」その先にある「地域づくりをどうしていくか」という視点を持ちながら、関係機関、関係団体との連携、さらには地域と連携していくことが重要だと思っております。
 このため、令和4年度は個々の事業の運営に加えて、本誌に掲載されているとおりセンターの外に目を向け、連携協定を締結している公立はこだて未来大学をはじめ、様々な機関、団体等の方々とネットワークを構築してまいりました。その結果として、少しずつ芽が出てきた取り組みもあります。地域の様々な方々や機関と「つながる」ことで、「お互いを知る」ことができ、「何かが育まれる」という好循環になっていくと思います。
 令和5年度においても、利用者本位の理念を忘れず、国立の施設だからこそ出来ることを考え、視野を広く取り組んでまいりますので、引き続き関係者の皆様のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

★写真21(所長顔写真 愛甲 健)


7.利用者募集案内

当センターでは自立訓練(機能訓練)及び就労移行支援(養成施設)の利用者を募集しております。自立訓練(機能訓練)、就労移行支援(養成施設)を利用する方で、通所が困難な場合は、宿舎を利用することができます。施設利用の申込手続きの詳細及び見学については、当センター支援課で受け付けておりますので、お気軽にご相談下さい。

●身の回りのことを自分でしたい方は…
自立訓練(機能訓練)

 歩行訓練(屋内での移動や白杖を使用しての屋外歩行)、コミュニケーション訓練(点字、パソコン、ハンドライティング等)、日常生活訓練(身だしなみや日用品の整理等の身辺管理、掃除・洗濯・調理等の家事管理等)、スポーツ訓練、レクリエーション訓練、弱視者のためのロービジョン訓練等を行います。

 ・利用資格:視覚に障害があり市区町村から「障害福祉サービス受給者証」の交付を受けた方
 ・募集期間:随時受付
 ・利用期間:訓練内容や訓練期間は個々の利用者のニーズや状況に応じた個別支援計画及び訓練プログラムを作成し、ご本人同意の上で決定します。

●仕事をしたい方は…
就労移行支援(養成施設)

 「あん摩マッサージ指圧師」、「はり師」、「きゅう師」の国家資格取得のための教育(学習、実技等)を行います。一定のカリュキュラムを終え、法令に定める単位を修得すると、国家資格の受験資格を得ることができます。
 国家資格取得後は、治療院の開業、治療院や病院への就職等で社会参加を目指します。

・利用資格
 下記の二つ要件を満たす者
  @視覚に障害があり市区町村から「障害福祉サービス受給者証」の交付を受けた方。
  A大学に入学することが出来る方(高等学校を卒業した者に準ずる学力があると認められた方)
・募集人数
 あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう科
 専門課程(修了年限3年) 20名
・募集期間
 随時受付(2月末まで)
・利用開始
 4月上旬を予定

問い合わせ先 電話 /0138−59−2751(代) 支援課入所担当
※当HPに利用申し込み用の各書式を掲載しておりますのでご活用下さい。→リンクはこちら


8.基本理念・基本方針

【基 本 理 念】
私たちは個人の尊厳と主体性を重んじ共に生きる社会の実現に向け支援します。
【基 本 方 針】
一 あらゆる場面で利用者の基本的人権を尊重します。
二 常に利用者の立場に立って良質かつ適切な福祉サービスを提供します。
三 利用者が社会の一員として社会、経済文化等あらゆる活動に参加できるよう支援します。
四 地域に開かれた施設として地域住民関係機関との連携に努めます。
五 公正に職務を遂行し、専門的知識と支援技術の研鑽に努めます。


 企画発行
 国立障害者リハビリテーションセンター自立支援局函館視力障害センター
 042-0932 函館市湯川町1-35-20