令和5年度学校関係者評価結果に対する今後の取組について

 学校関係者評価結果をもとに今年度の取組について検討し、以下のとおり実施することとしました。

1.ICT機器を活用した利用者支援の充実について

 令和5年4月から、盲学校(特別支援学校)のあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の養成課程においてデジタル教科書が導入されるなど、視覚障害者の学習環境もICT化が進んでいます。当センターにおいても利用者のICT利用希望に添った支援と、学習環境の充実、学習の効率化を目指し、周辺機器の整備に取り組みます。また、全教官がICT機器を活用し、デジタル教科書や独自に作成したデジタル教材の提供、利用者の能動的な学習の支援が効率的に実施できるよう、必要な知識と技術の習得に向けた研修を実施するなど、利用者個々に適したよりよい支援に向けて取り組みます。

2.国家試験受験対策の充実について

 あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師国家試験(以下、「国家試験」という。)の合格を目指し、当センターで学習(訓練)を行っている利用者の中には、視覚障害だけでなく他の障害を併せ持った方や、学習から長く離れていて学習手段やその環境が整っていない方などもいます。このような方には、訓練開始時から受験までの中長期的な支援を行い、学習環境の整備や受験を意識した学習に向き合えるよう取り組んでいます。引き続き、高い現役受験生の合格率をこれからも継続していけるよう、研修会などにより、視覚障害以外の障害の理解を深め、また、教官相互による授業公開、その後の意見交換を実施して、教官個々の指導力の向上と特別指導教官による個別支援の充実を図るとともに、模擬試験の結果などから、国家試験合格に向けた受験対策のさらなる充実に取り組みます。

3.卒後支援の継続と障害者に関する理解の促進について

 卒業生・修了生(以下、「卒業生等」という)に対する支援として、10月に対面で実技に関する卒後研修会を、3月にも卒後特別研修会開催を予定しています。実施に当たっては、卒業生等の意見を踏まえ、研修内容の充実や、対面だけでなくオンラインによる同時配信、オンデマンド形式による視聴、その他、実施可能な方法を検討し、より多くの方に参加していただける研修会となるよう取り組みます。

 また、地域の小・中学校の児童・生徒に対する障害者スポーツの紹介や、地域住民に対する事業公開(授業の公開)を行うなど、地域の方々に障害者に対する理解を深めていただくとともにご意見等もお伺いしながら、利用者の増加にもつなげられるよう取り組みます。

                           理療教育課