近年、国内外で「記憶や認知機能を補う福祉機器」を活用した認知症のある人の生活支援が取り組まれ始めています。この中で、機器が、「生活活動の自立」、「安心感の向上」、「家族の負担軽減」などに役立ち、地域ケアの新たな手段となることがわかってきています。第7回シンポジウムは、このような機器活用を推進するため、スウェーデン、および日本で実施された実証研究の成果を共有し、関係者間の意見交換により、現場に即した支援を拡げていくことを目的に開催致します。 第1部前半では、厚生労働省で推進中の福祉用具・介護ロボット機器の実用化支援事業の紹介に続き、本人・家族の視点から、認知症のある人の地域ケアの全体像を概観します。また、後半では、スウェーデン国内、および北欧5ヶ国で実施されたTechnology and Dementia(認知症と福祉機器)プロジェクトのプロジェクトリーダーIngela Månsson氏にご講演いただきます。さらに、第2部では、過去3年間の国内での実証研究の最終成果報告と、現場関係者を迎えての総合討論を行います。成果報告では、今年度作成した、支援者の方を対象とした「機器を用いた自立支援」のためのガイド、マニュアルの紹介もします。ぜひ、皆様お誘い合わせの上、ご参加下さい。
時 間 | 内 容 |
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12:30- | 開場・受付 |
13:00-13:10 |
開会挨拶 ■加藤 誠志 (国立障害者リハビリテーションセンター 研究所長) ■片岡 佳和 (厚生労働省老健局 総務課長) |
13:10-15:00 |
■『福祉用具・介護ロボットの実用化支援事業について』 宮永 敬市 (厚生労働省老健局振興課 福祉用具・生活改修指導官、介護支援専門官) ■『認知症の人と家族が自分らしく暮らしていくための生活支援』 永田 久美子 (認知症介護研究・研修東京センター 研究部) ■『Assistive technology giving possibilities for persons with dementia and family carers ―認知症の人と家族に可能性を与える福祉機器』 Ingela Månsson (Swedish Institute of Assistive Technology) |
15:00-15:15 | 休憩 |
15:15-17:15 |
■『支援機器を用いた認知症者の自立支援手法の開発―成果報告―』 井上 剛伸、石渡 利奈、間宮 郁子(国立障害者リハビリテーションセンター研究所 福祉機器開発部)、 上村 智子(信州大学 医学部)、関川 伸哉(東北福祉大学 総合福祉学部)、種村 留美(神戸大学大学院 保健学研究科)、永田 久美子(認知症介護研究 研修東京センター 研究部)(下線:発表者) ■総合討論 現場からの指定発言を予定 |
17:15-17:20 | 閉会 |
17:30-18:30 | 交流会 (会場:研究所 第一研究棟会議室1) |