第25回あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師国家試験の結果について
                自立支援局 理療教育・就労支援部 理療教育課

自立支援局で行っている就労移行支援(養成施設)は、学校教育法に基づく専修学校として、職業教育・専門的な技術教育を行う教育機関としての側面とともに、障害者総合支援法に基づく指定障害者支援施設という側面を併せ持ち、教育と福祉の両輪により利用者の自立と就労を一体的に支援する体制を構築し、視覚に障害を有する者に対してあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師(以下「あはき師」という。)の資格取得と、これを生かした就労・開業に向けた支援を実践しています。

 資格を取得するためには、3年(専門課程)または5年(高等課程)の修学により、必要な知識・技能を修得し、毎年2月に行われるあはき師国家試験に合格することが必要となります。
 昨年度、2月25日・26日に第25回あはき師の国家試験が実施され、自立支援局全体としてあん摩マッサージ指圧師試験59名、はり師試験66名、きゅう師試験64名が受験し、3月28日に合格発表がありましたので、その結果について報告いたします。

 国家試験の結果の詳細は、表1・2に示すとおりで、リハセンター(所沢)の専門課程現役受験者の合格率は、あん摩マッサージ指圧師93.3%、はり師60.0%、きゅう師66.7%でした。

 リハセンター(所沢)では、国家試験合格に向けて通常のカリキュラムに沿った授業以外に受験学年を対象とした年4回の模擬試験を実施し、この試験結果から得られたデータを基に受験者ごとの学習到達度や苦手分野・弱点を分析することによって、それぞれの課題に応じた補習授業等を実施しており、支援の成果が国家試験の結果に反映されたともいえますが、この結果にとどまることなく、今後もより良い支援の方法を探求していきたいと考えています。

 一方、国家試験に合格することは、利用者にとって就労に向けた第一歩となりますが、自立支援局では、その先にある就労を意識した支援についても併せて実施しています。 また、当センター同窓会である東光会との共催で卒後研修会を開催するとともに、卒業生にご協力いただきながら職域別の各種研修会を開催する等、後支援の充実も図っているところです。

 今後も国家試験合格率の維持・向上を図るべく、利用者個々の状況に応じた工夫を検討しながら支援を実践していくとともに、後支援を含め就労に向けた支援の充実を図り、より一層のサービスの向上に努めて参ります。


表1(試験結果)
 あん摩マッサージ指圧師はり師きゅう師
 受験者数合格者数合格率受験者数合格者数合格率受験者数合格者数合格率
専門課程(人)(人)(%)(人)(人)(%)(人)(人)(%)
リハ 15 14 93.3 15 9 60.0 15 10 66.7
函館 5 4 80.0 5 4 80.0 5 3 60.0
神戸 10 8 80.0 12 6 50.0 12 6 50.0
福岡 9 8 88.9 9 6 66.7 9 6 66.7
39 34 87.2 41 25 61.0 41 25 61.0
                   
高等課程(リハ) 3 1 84.3 1 0 0.0 1 0 0.0


表2(参考)視覚障害者(日本理療科教員連盟まとめ)
 あん摩マッサージ指圧師はり師きゅう師
 受験者数合格者数合格率受験者数合格者数合格率受験者数合格者数合格率
 (人)(人)(%)(人)(人)(%)(人)(人)(%)
総  数 428 275 64.3 323 172 53.3 314 167 53.2
現  役 298 249 83.6 231 167 72.3 231 163 70.6
既  卒 130 26 20.0 92 5 5.4 83 4 4.8



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