世界自閉症啓発デー2016
                発達障害情報・支援センター

国連総会(2007.12.18開催)において、カタール王国王妃の提案により、毎年4月2日を「世界自閉症啓発デー」(World Autism Awareness Day)とすることが決議され、全世界の人々に自閉症を理解してもらう取り組みが行われています。日本でも厚生労働省及び文部科学省を中心に実行委員会を組織し、より多くの皆様のご理解を頂くために各関係機関のご協力のもと、啓発活動を実施しています。
 毎年4月2日には、世界自閉症啓発デーのテーマカラーであるブルーのライトアップ企画により、東京タワーのブルーライトアップを中心に、日本各地で様々な催しも行われております。当センター所在地である所沢市におきましても、自閉症や発達障害に関する講演会開催のほか、日本で初めて飛行場ができた街として「YS-11ライト・イット・アップ・ブルー」(日本初国産旅客機YS-11のブルーライトアップ、Light it Up Blue所沢実行委員会)が実施されました。併せて所沢市役所では発達障害啓発週間(4月2日から8日)において、発達障害の支援にかかわる保健、福祉、教育、就労等の行政機関や民間団体の活動をパネル等で紹介する啓発展示会も開催され、当センター研究所、自立支援局、発達障害情報・支援センターからもパネルの展示を行っています。
 今年の「世界自閉症啓発デー2016・シンポジウム」は4月9日(土)に、東京都の全国社会福祉協議会・灘尾ホールで『つながる、世界とみんなの青い光』をテーマに開催されました。午前のシンポジウムでは、テーマが「つながる 日本の育ちと暮らし」ということで、自治体の首長である千葉県習志野市長、大阪府八尾市長、長野県塩尻市長より各自治体のテーマに沿った取り組み事例の報告があり、午後のシンポジウムでは、テーマが「つながる 海外からのメッセージ〜アジアを中心に〜」ということで、中国と韓国からのビデオレターの紹介と、今回のシンポジウムにゲストとして参加されたアジア太平洋障害者センター(タイ)とベトナム自閉症ネットワーク協会(ベトナム)からはそれぞれの国の実情や取組みについての報告がありました。
 6月22日(水)には日本実行委員による反省会が開催されました。反省会では世界の国々との連携をめざし、東南アジア諸国における取組の紹介を行い、素晴らしいメッセージを頂戴することができ、繋がりの輪が拡がりつつあることが実感できました。またシンポジウム登壇者からは今後の活動のヒントになるものを得ることができたと報告がありました。今後の課題としては、ホームページやSNS(Facebook、Twitter)等を利用して自閉症、発達障害を正しく知ってもらうための啓発のメッセージや映像の募集、啓発デーより前に各地の取組情報についてより詳しく掲載出来ないかといった意見が出されました。
 自閉症をはじめとする発達障害について知っていただくこと、理解していただくことは、発達障害のある人だけでなく、だれもが幸せに暮らすことができる社会の実現につながるものと考えております。
 みなさまのご理解とご支援をお願いいたします。



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