「平成27年度頸髄損傷者に対するリハビリテーション研修会」実施報告

自立支援局自立訓練部

 去る11月28日(土)に、当センター本館講堂において「平成27年度頸髄損傷者に対するリハビリテーション研修会」を開催しました。本研修会は、先進的な取組みをしている国立施設や病院等で開発あるいは実践されている頸髄損傷のリハビリテーションに関して研修を行い、頸髄損傷者に対するリハビリテーションの普及、発展に寄与することを目的としています。
 今回は、「頸髄損傷者の就労について」を総合テーマに、関連講義や障害者の雇用施策に関する行政説明、実際に企業等で就労している当事者3名ならびに機能訓練や支援に関わる専門職とのディスカッションを行い、頸髄損傷者に対するリハビリテーションの理解を深めることを目的としました。受講者の多くは、埼玉県をはじめとする関東圏からでしたが、遠方は、岩手県や石川県等からの参加もあり、140名(国立施設を含むと220名以上)にのぼりました。回復期病院に従事されている方が大半ですが、障害者支援施設からの参加もあり、職種としては、PT、OTに次いで看護師、生活支援員、医師、介護福祉士、就労支援に関わる方々等に参加いただきました。
 終了後のアンケートにおいては、「役にたった。勉強になった。」と好評でしたが、頸髄損傷者のリハビリに携わるなかで困難や問題を感じていることとして、「地域との連携方法、精神・心理的ケアの重要性、チームアプローチの難しさ、リハビリに関して専門知識・技術面が不足している」といったご意見もあり、受講者の皆さんが頸髄損傷者の方への支援について課題を感じながらも、真剣に取り組んでおられることが伝わってきました。今後の研修会については、ご要望や今日的な課題をふまえて検討していきたいと思います。

画像:飯島自立支援局長による基調講演 画像:香月就労支援専門官による行政説明
飯島自立支援局長による基調講演 香月就労支援専門官による行政説明
画像:当事者3名と各専門職とのパネルディスカッション
当事者3名と各専門職とのパネルディスカッション
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