平成24年度(第33回)国立障害者リハビリテーションセンター体育祭開催される

体育祭実行委員会

 平成24年度(第33回)国立障害者リハビリテーションセンター体育祭が6月8日(金)陸上競技場において開催されました。
 前日の予行もグラウンドで行うことができ、気温22度、4〜5メートルの南風が心地よく吹き、万全の準備の下に当日を迎えました。
 当日は、快晴に恵まれ、絶好の体育祭日和となりました。
 体育祭は、整列の後、利用者のホイッスルを合図に入場行進が行われ、隊列が整った後、開会式が行われました。
 開会式では、先ず自立訓練部利用者による開会宣言が行われましたが、宣言の後に、当日の天気の詳細な解説がアドリブで挿入され、開会冒頭から和やかな雰囲気が漂いました。
 江藤総長の開会の挨拶では、折しも本年がオリンピック年(ロンドン大会)であることから、パラリンピックの淵源を紹介されつつ、障害者スポーツの意義深さについて語られ、大会の盛会を期待されました。
 続く、優勝杯返還では、昨年度優勝の紅組を代表して、就労移行支援サービス利用者から、総長に優勝杯が返還されました。
 開会式の最後には、自立訓練サービスの利用者二名によって選手宣誓が行われました。
 選手宣誓を行った一名は、自立訓練部で機能訓練を行っている視力障害のある利用者、今一名は、同じく自立訓練部で訓練している高次脳機能に障害がある利用者が行いました。
 
 開会式の後は、今回体育祭の総合指令を担う学院リハビリテーション体育学科梅崎教官から競技上の注意事項説明の後、学院生の指揮により準備体操が行われました。
 体育祭は、午前に「大玉おくり」、「10人11脚リレー」、「スラローム」、「風船割り競争」、「ストラックアウト+アキュラシー」、「障害物競争」、「パン食競争」、「玉入れ」の順で行われ、午後には、「綱引き」、「各部対抗リレー」、「学院生紅白対抗リレー」、「障害別紅白対抗リレー」が行われました。
 “スラローム”とは回転、蛇行の意で、スキー競技など他のスポーツでも行われていますが、当センターでは、車いすによるスラローム競技を独自ルールで行い、車いすを使用している利用者、学院生、職員が参加して走行タイムを競います。
 また、ストラックアウトとアキュラシーは、掲載写真のとおり、いずれも上肢等の残存機能を用いた投擲競技です。当センターの体育祭では、一部の種目を除いて、障害の特性に配慮した競技となっています。
 玉入れ競技においては、視覚障害、車いす使用者、職員・学院生の別に3回戦が行われ、各別に、かご支柱の高さや、支柱までの距離を区分し、他の競技についても利用者参加競技について、様々な工夫が施されています。
 注目の成績は、白組が着々と得点を重ね、午前の種目終了時点で、白組343点、紅組278点であり、白組が大きく優勢となりました。
 午後からは、気温が27度超と上昇しましたが、涼風が吹き、気持ちの良い天候の下行うことができました。
 競技は、紅組が午前の最終競技である玉入れで、1回戦視覚、2回戦肢体、3回戦職員・学院生合同の3回戦で連勝し、午後1番目の綱引きでも、大きな劣勢を跳ね返すべく二連勝と猛追し、若しや逆転かと会場を沸かせましたが、健闘及ばず白組383点、紅組328点で白組が逃げ切り、昨年度の雪辱を果たし優勝しました。
 会場には、狭山市民生委員・児童委員 午前23名、午後18名の方々が、一般見学を変更して体育祭を見学されましたが、見学者からは、「このような大規模の障害者の体育大会は初めて見た。」、「年に1度の開催の日に遭遇できてよかった。」等の感想が寄せられました。
 閉会式では、角田総合相談支援部長から得点の発表が行われ、白組優勝が告げられ、続いて、中村自立支援局長から、白組代表の理療教育課程利用者の代表者に優勝杯が授与されました。
 そして、中村局長からは、全参加者の健闘を讃える講評が行われた後、就労移行支援サービス利用者(肢体不自由)二名が閉会宣言を行い、熱戦の幕を下ろしました。
 最後に、利用者、学院生、職員の皆様には、企画から開催・運営、後片付けに至るまでご協力をいただき御礼申し上げます。
 
(写真1)車イス競技の「スラローム」
車イス競技の「スラローム」
 
(写真2)「左:ストラックアウト」(過去資料より。) (写真3)「右:アキュラシー」(過去資料より。)
「左:ストラックアウト」と「右:アキュラシー」(過去資料より。)
 
(写真4)「玉入れ」で猛追をみせる紅組
「玉入れ」で猛追をみせる紅組
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