〔巻頭言〕

何か運動はしていますか。

企画・情報部長 酒井 健治


 4月に福岡視力障害センターから企画・情報部に赴任いたしました。所沢での勤務は4年ぶりとなりますが、よろしくお願いします。
 さて、毎年受診する人間ドックで「何か運動はしていますか。」と聞かれ、通勤で歩いていることと週に1〜2回体を動かしていることを答えている。
 生活習慣病もあるので運動は続けてくださいと言われ、ここ数年、休日の朝に、近くの公園で体を動かすようにしている。
 公園の1周は2キロメートルほどあり、ジョギングをすることが多いがペースが遅いので、男女や年齢を問わずいろいろな人に軽くぬかれ、こんなはずではないと思い気持ちは走るが体がついていかず、悔しく思うことがある。また、後ろからツカ、ツカと音がしたかと思うとあっという間に抜き去られてしまうときがある。駅伝かマラソンをやっていると思われる大学生の集団であるが、とにかく短距離並みに早い。正月に箱根駅伝をテレビで見ることが我が家の恒例のようになっており、毎年見ているが、あの選手のような人が走っているのである。1キロメートルを3〜4分程度で走るのだから早いのは当たり前である。私も、もう少し早く走りたい、走れないかと思う。
 さらに話はそれるが、今年の箱根駅伝は、大変失礼であるが大方の人が予想していなかった青学大がぶっちぎりの完全優勝で新たな山の神も現れた。なぜ、箱根駅伝は人の心を捉えるかというインターネットの記事があり、①小難しいルールも、微妙な判定もないので「にわかファン」になれる、②母校や出身地という要素に加え、中継中に選手の情報を伝えたりするので"誰か"に感情移入できる、③競争だけなら平地を走ればよいがどのコースにも必ず「坂」が含まれ、ブレーキ、転倒、山の神など「逆転(=ドラマが生まれる)」が可能な設定しているなどが書かれていたが、私が見るようになったのも、記事の通り、出身地の選手がいたことと、山の神の走りを見たいというようなことだったように思う。しかし、正月に富士山を見て、たすきをつなぐことの難しさを感じ、選手のがんばる姿を見ることは感動できると思う。
 話を戻し、公園でもう一つ体を動かすことがある。時間に間に合えば、ラジオ体操に参加することである。時間になると、どこからともなく人が集まり、一緒に体を動かす。ラジオ体操は小学生以来であるが、自然に体は動く。動くが体が硬い、首が回らない。など運動不足であることを実感する。まわりには私よりも年上と思われる方が多いが、みんなはつらつと見える。時間にすると10分程度であるが、終わると、体の動きが軽くなったような気になる。
 昨今は、新聞や雑誌などで「介護難民」や「ロコモティブシンドローム」などのことばも見る。これからも、公園通いを怠けずに、体を動かしていきたいと思う。