１．はじめに
　去る10月25日から11月1日にかけて、あん摩・はり・きゅうの資格取得を目指して毎日、訓練にはげんでいる理療教育・就労支援部の1年生を対象に施術所見学が行われました。
　この実習は、施術所を見学させることにより、施術の実際及び職場の実際について学習させることを目的としています。また例年、理療教育の卒業生が経営している施術所を見学先としているために自分の将来像を描く助けになればと期待するものでもあります。

２．先輩の活躍を実感
　見学先では各治療院の院長先生が、治療院の中を全盲の利用者にも手をとってオリエンテーションをしてくださったり、開業したての頃の苦労話をお話してくださいました。さらに、治療院に設置してある医療器具を体験させてもらう場面もあり、利用者たちは大変、感激していた様子でした。
　また、治療院内の部屋別に床の敷物が違っていて、足からの感触で全盲でも自分がどこの部屋にいるかがわかるようになっていたり、ちょっとした工夫に感心しきりでした。
　もちろん受身だけではなく、利用者からも活発な質問が出て院長先生らも熱心に答えてくださいましたその質問は一日に来院する患者数から、開業までにかかった経費、そして治療法に至るまで、かなり突っ込んだものもありましたが、院長先生たちは自分が利用者だった時の気持ちがわかるので真正面から受け止めて下さいました。

３．終わりに
　見学に参加した利用者からは「とても有意義だった」「卒業して頑張っている先輩の姿にふれて頑張りたいと思った」と、喜びの感想を頂きました。
　その反面、「もっと時間がほしかった。」「もっといろいろな施術所を見てみたい」などのご意見も頂きましたので、来年度以降の参考にしたいと思います。

久米川鍼灸院での見学風景

タイケー治療室での見学風景