〔研究所情報〕
H.C.R.2006
国際福祉機器展出展について
研究所 福祉機器開発部 井上 剛伸



 今年はさらにパワーアップして、国際福祉機器展に出展します。なんと、6ブース分を使った島形式のブースになり、 高さ2.8mのところに、国立身体障害者リハビリテーションセンターの文字が浮かび上がります。デモンストレーション も充実し、新たに開発した電動車いすが走り回り、マルチメディアを駆使した全ての人に分かりやすい防災マニュアル が体験できます。
 テーマは、“活動し、参加する力”です。このテーマは、現在研究所で進めている科学技術振興調整費によるプロジ ェクト“障害者の安全で快適な生活の支援技術の開発”(平成16年度〜平成18年度)で取り組んでいるもので、今回の 展示はこの成果を中心に構成しています。この研究プロジェクトは、国立身体障害者リハビリテーションセンター研究 所と独立行政法人産業技術総合研究所が中核となり、東京大学、静岡県立大学、横浜国立大学が参画した大規模なもの です。1つの特徴は、当事者サイドに立つ我々の研究所と、技術開発の最先端に立つ産業総合技術研究所が、がっちり とタッグを組んで研究を推進している点にあります。プロジェクトは大きく2つのサブテーマで構成されています。1 つはマルチメディア技術を駆使した、情報コミュニケーション支援技術の開発で、障害者や高齢者の防災力を高めるた めの、わかりやすい防災マニュアルおよび避難方法の確立を目指しています。もう1つのサブテーマでは、重度障害者 の自立移動の実現を目指し、音声認識や画像認識などの先端技術を活用した、高機能な電動車いすの開発を行っていま す。いずれのテーマも、3年計画の3年目と言うこともあり、実際に開発した機器を動かし、体験していただけるよう な展示構成を考えています。
 さらに、障害のある方々の自立と社会参加を促進する研究を紹介し、自立支援法に対するセンターとしての取り組み をアピールできるエリアを設けました。
 場所は例年通り、東京ビッグサイト、期間は9月27日〜9月29日の3日間です。国際福祉機器展は、世界の3大福祉 機器展の1つとされ、来場者数は世界一です。展示内容も多岐にわたり、自助具から自動車に至る幅広い範囲におよび ます。生活を支える福祉機器は、リハビリテーションの仕事に携わる方には、どこかで必ず関わってくるものです。是 非是非ご来場ください。
 国立身体障害者リハビリテーションセンター研究所のブースは東6−061です。東6会場の入り口を入ってすぐ目の 前です。お立ち寄りください。