第27回 国立身体障害者リハビリテーションセンター 合同体育祭開催される
国立職業リハビリテーションセンター
  体育祭実行委員会



 第27回国立身体障害者リハビリテーションセンター・国立職業リハビリテーションセンター合同 体育祭が6月23日(金)当センター陸上競技場で開催されました。
 開会式では利用者2人1組で開会宣言、選手宣誓、競技上の注意を、また、エール交換も利用者 の希望により、今年初めて取り入れるなど例年以上に利用者が中心となって行われました。
 参加者総勢1000名以上、全16種目で熱戦が繰り広げられ、白組489点、紅組464点で、白組が優勝 しました。
 体育祭の準備は2ヶ月前から行われました。第1回の体育祭実行委員会が4月24日に開催され、 体育祭までの間に計3回の実行委員会と、1回の種目検討委員会が開催されました。ここ何年かは 、同じ種目で体育祭が行われていましたが、種目検討委員会で種目変更について検討されました。 昨年の体育祭との主な変更点は、@応援合戦が種目に入った。A聴覚利用者種目のしょうりんサッ カーがコメディアン競争に変更になった。B長距離走がなくなった。C水運びリレーが職員の対抗 リレーになり、ルールも変更になったということです。
 前日の天気予報では、体育祭当日の天気は曇り時々雨、また、前日の夕方には、ぽつぽつと小雨 が降り出す始末。しかし、皆さんの想いが通じたのか、体育祭当日は少々蒸し暑かったものの、体 育祭日和よりの曇り空となりました。当日の朝7時に開催が決定しました。それからグランドの水 抜きやテント張りなどの準備を行い、9時からの体育祭の開始に、なんとか間に合うことができま した。
 午前中は開会式の後、大玉送りやスラローム、パン食競争や百足競争などの9つの種目が行われ ました。午後は昼食をはさんで、玉入れ、綱引き、リレーなどの7つの種目が行われました。一時 は白組が大差をつけて勝っていましたが、赤組がリレーなどで追い上げ、接戦となりました。
 今回の体育祭で特筆すべき点は、肢体利用者と聴覚利用者による10数名の応援団が発足したこと です。体育祭全体の準備が遅れた関係で、10日間ぐらいしか練習できませんでしたが、利用者自ら が積極的に関わり、体育祭を大いに盛り上げてくれました。また、聴覚利用者が主体となって、ル ールの考案や準備を進めてきたコメディアン競争では、出場者がコメディアンになりきり、会場を 笑いの渦に巻き込みました。
 利用者・学院生・職員の皆さんお疲れ様でした。今年の体育祭は大怪我をされたかたもなく、楽 しい一日になったと思います。
 なお、体育祭に参加した方々の感想を掲載いたしましたので、御覧ください。



(写真)開会式の全景
開会式の全景


(写真)開会式での競技場の注意の説明
開会式での競技場の注意の説明


(写真)応援合戦
応援合戦


(写真)障害物競走
障害物競走


(写真)コメディアン競争
コメディアン競争




 
第27回 国立身体障害者リハビリテーションセンター 合同体育祭を終えて
国立職業リハビリテーションセンター
  〜国リハ体育祭初代応援団結成の中心で愛を叫ぶ〜
肢体110期 峰島 靖


 4月24日、第1回体育祭実行委員会が開催されました。僕は体育祭実行委員・肢体男子代表として 参加。その日から約2ヶ月間の闘いが始まりました。
 今まで当体育祭では、応援団という花形集団が結成されずに行われてきていると言う事でした。僕は 高校時代、体育祭実行委員会・委員長をやってきた経験から、この体育祭を盛り上げる為にも応援団の 必要性があるのでは?と考え、委員会で提案、受理されました。そこから、応援団に関する全てを任さ れ、指導課の先生方に協力して頂きながら、準備を進めていきました。
 応援団は有志のメンバーで結成すると言う事で、肢体・聴覚の委員で部活のメンバーや仲の良い友達 に声を掛け、赤・白合わせて30名の初代応援団員が結集されました。だが、自分の準備不足もあり、実 際にメンバーが一同に集まり本格的に準備をスタート出来たのは、本番当日の約2週間前となってしま いました。たった2週間のあいだに赤・白それぞれのメンバーは「どんな応援合戦にするか!」とじっ くり考える余裕も無いくらいに急ピッチで作業を進めていかなければなりませんでした。
 白組では、応援合戦の内容を大太鼓によるパフォーマンス・ダンスパフォーマンス・演出的パフォー マンスの三本立てで構成する事に決まり、音楽の選定・振り付けの考案・大太鼓の練習・衣装、小道具 の製作・演出に使う道具の製作・ダンスの練習・etc。という様々な準備を、分担・協力しながら、み んな連日夜遅くまで頑張っていました。
 ダンスの内容では、せっかく聴覚のメンバーと一緒にやるのだから、手話を取り入れたダンスにし たいと思っていました。そこで、歌詞の内容とダンスを踊れる曲に重点を絞って曲を選定。歌詞を聴 覚のメンバーに見せ、動きの大きな手話を考えてもらいました。そして、曲のテンポと手話のテンポ のすり合わせをし、サビのダンスが完成。サビの部分は最高のモノになったと感じました。
 そして他の部分のダンスの内容ですが「時間が余りにも無さ過ぎて難しい内容は出来ない。そして 聴覚のメンバーが曲を聞き分けてダンスを合わせるのはやはり難しい」と言う問題がありました。け れど、どうしたら良いのかと悩む事はありませんでした。
 振り付けの変わるタイミングに全て合図を決め、肢体のメンバーは曲を聞き、合図を出しながら上 半身だけのダンスを踊る!聴覚のメンバーはその合図を見ながら、ダンスパフォーマンスを全身で表 現する!お互いの力を合わせて1曲のダンスを作り上げたのでした。
 集まった当初は肢体と聴覚のメンバーの間にコミュニケーションの壁、距離感を感じていました。 しかし、作業が進むにつれ、お互いが協力しよう、理解しようと言う姿勢が自然と生まれて行き、最 終的に本当に良いパフォーマンスが出来たと思います。恐らく、今回の応援団結成が無ければ、コミ ュニケーションの機会を持つ事すら出来なかったであろう聴覚の人とも、そうして友達になる事が出 来ました。
応援合戦で白組の勝利が確定した瞬間!メンバー全員で掴んだ勝利に、みんなで飛び上がって喜びま した。あの時のみんなのこぼれんばかりの笑顔は忘れられません。
 今、体育祭を振返り「自分の参加する体育祭で、応援団を結成する事が出来て本当に良かった。と ても素晴らしい思い出が出来た。」と感じています。




 
体育祭に参加して
理療教育課程体育部長 川畑 道雄


 私は、今年で3回目の体育祭でした。昨年までは準備された行事に参加する立場でしたが今年は実行 委員になり、各クラスの体育委員を中心に、皆様には大変ご迷惑をおかけする立場として迎えた体育祭で した。
 前日のリハーサルは雨天のため体育館での実施となり、多くの方に今年は中止だなと思わせる状況でした 。しかし当日は誰の思いが通じたのか雨も上がり決行できました。私は白組として3種目に出場しました。 過去2年は紅組が総合優勝していましたので今年こそは優勝したいとがんばりました。最初の大玉送りは白 組が勝ちましたが、その後なかなか勝てず大きくリードされてしまいました。午前中最後の応援合戦で白組 応援団がすばらしいパフォーマンスを見せてくれ、大量点を獲得し接戦に持ち込むことができました。午後 からは白組優勢に競技が進み最後の紅白リレーとなりました。私は白組の第1走者としてリードし、次の走 者にリレーすることができ、そのまま白組が勝利。総合優勝も白組となりました。
 今回は実行委員という立場で、5月からの実行委員会での企画立案、準備、当日の選手の召集や競技の進 行、またお弁当の各クラスへの受け渡し、片付けなど気配りを必要とするところが多く大変な部分もありま したが皆様方のご協力のおかげにより充実した体育祭を経験することができました。当初は自分にできるの だろうかと不安もありましたが、やればできるという自信めいたものを感じとることはできました。この経 験を生かし今後の資格取得に向けがんばろうと思います。




 
体育祭と通訳とパン食い競争
手話通訳学科 水谷 由衣


 雨が心配されましたが、なんとか持ちこたえてくれたおかげで無事に体育祭が開催されました。私を 含めた4人の通訳は心をひとつにし、つたないながらも持てる力を最大限に発揮すべく努力しました。こ のような機会を得られたのは私たちにとって、大きなプラスになったと思います。また、体育祭は普段な かなか身体を動かす機会のない我々にとって、良い運動にもなったと思います。パン食い競争では見事1 着!普段の生活では味わえない興奮とジャム。美味でした。
 これからの学院生活に今回の経験を生かしていきたいと思います。




 
体育祭に参加して
リハビリテーション体育学科 岩切 みちよ


 6月23日、前日までの大雨も上がり、夏本番をも思わせる暑さの中、陸上競技場にて体育祭が行われま した。私達1年生にとって国リハ全体のイベントはこれが初めてです。
 RS学科は先生方、先輩方と大会の準備からスタートしました。開会式が始まり、選手宣誓・応援団による エール交換など行い、競技開始。1番目の大玉ころがしから白熱した戦いです。
 私は補助員をしながら、代役合わせて3種目の競技に参加しましたが、時間が経つにつれ筋肉痛になってい き、日々の運動不足を痛感しました。
 しかし、競技をしている選手はもちろん、応援している人も力強く声援を送ったり、パフォーマンスに大笑 いしたりと、本当に楽しく過ごせたと思います。
 結果的に私のいた紅組は負けてしまいましたが、この1日でスポーツを通して多くの方と良い交流が図れた と思います。また来年も楽しめるよう、今後の学生生活も頑張っていきたいです。


(写真)優勝カップ授与