☆国立障害者リハビリテーションセンター自立支援局福岡視力障害センター理療メールマガジン(通称、理療メルマガ)☆
☆Vol.53=2020/11/30☆
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→目次
★1.各研修会等の終了報告
■(1)卒後特別研修会の終了報告
■(2)Eyeあいフェスタ
★2.令和3年度臨床研修コースの利用者募集について(募集要項)
★3.その他
■第29回あはき国家試験の日程
■国家試験受験に関する変更点
★4.編集後記
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★1.令和2年度研修会終了報告
■(1)卒後特別研修会の終了報告
 10月17日(土)、18日(日)、当センターを会場に、令和2年度卒後特別研修会を開催いたしました。今年度の全体テーマは「スポーツ障害の診方とその予防・治療・セルフケアの実際 〜鍼灸マッサージ師がスポーツ・トレーナーとしてできること〜」と題して、2名の講師に講演をしていただきました。
 以下各講演の演題名、講師名及び内容(概要)についてご報告いたします。

[17日(土)]
題名:「スポーツ障害とM-Test〜動きからみるスポーツ選手の治療〜」
講師:小野 修司(おの しゅうじ) 氏
鍼灸院おるき院長
内容:小野先生の講演では、まずM-Testの目的や沿革、期待される効果や注意点等について講義が行われました。後半の実技指導では、頸部や上肢の関節運動を通して、M-Testの理論に基づく経穴に対してソマセプトミオやパイオネックスゼロを貼付し、参加者はその効果を実感していました。普段の臨床にも即応用できる内容を丁寧にご教授いただいたこともあり、時間が過ぎるのもあっという間。有意義な研修となりました。

[18日(日)]
題名:「スポーツ鍼灸の理論と実践〜アスリートを診るために鍼灸マッサージ師として必要な項目とは〜」
講師:吉塚 亮一(よしづか りょういち) 氏
有限会社 長寿堂代表取締役、城南スポーツ整骨院・鍼灸マッサージ院代表
内容:午前中の講義では、スポーツ障害の患者症例を交えながら、問診やラポール構築のポイント、診察方法等について紹介いただきました。吉塚先生は特に問診を重視され、患者に対して必ず確認しておくべきことや言ってはならないことなど、長年の臨床経験で培った具体的ノウハウを惜しみなくご教授くださいました。
午後の実技指導ではスポーツ障害のある患者の身体的特徴のとらえ方や競技パフォーマンスを向上させるための治療法について実技指導が行われました。機能解剖学に基づく触診や検査方法について身体を動かしながら丁寧にご指導いただいております。

 期間中、11名(1日目9名、2日目11名)の参加者があり、参加者は講義や実技を問わず最後まで集中して取り組む様子がみられました。なお、今年度は新型コロナウイルス感染防止対策として、参加者におかれましては、マスク着用、体温測定、こまめな手指洗浄および消毒、昼食時の会場分散等にご協力いただきました。この機会をお借りして深くお礼申し上げます。
 今回の研修会が参加者の皆さまにおかれまして今後の職務に活かせる有意義なものとなっていましたら幸甚でございます。
 今後も卒後特別研修会では卒業生・修了生のみなさまが各地域で理療師としてご活躍いただけるような研修会が開催できるように最善を尽くして取り組んで参ります。今後ともご理解、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。→(石川)
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■(2)Eyeあいフェスタ報告
 令和2年11月3日(火)福岡市西区にあるサイトピアにてEyeあいフェスタが今年も開かれました。このイベントは多くの方々に視覚障害者についての知識と理解を深めていただくとともに、東京パラリンピックのスポーツについても知っていただきたいという目的で行われました。
 今年は新型コロナウイルスのこともありましたので、できうる限りの感染対策を行いました。しかし、来場者は少ないのではないかという心配もありましたが、いい意味で裏切られ多くの方に来場していただけました。話を聞いてみると、このご時世イベントが少なく子供たちも退屈していたこともありEyeあいフェスタを開催していただきとても有難かったとのことでした。
 感染対策の一つとして来場者数に上限を設けたため、入場できるまでに1時間待ちの方もいらっしゃいましたが、入場してからは各企画をスムーズに楽しめてとてもよかったとの声も多数ありました。
 来場者は子供が多く、各企画のスポーツ、ゲームを元気いっぱいに楽しみ、ときおり行われる盲導犬の実演も興味深そうに見学されていました。また、保護者の方も子供たちと一緒に各企画を楽しむとともにマッサージ体験において日頃の疲れを癒され満足されていました。これに加え、ボランティアとして参加していただいた玄洋高校の学生の皆様の若さと元気あふれる姿がより一層の活気を与えてくれました。
最終的にはスタンプラリーの景品に用意したお菓子がなくなるほどの来場者で大盛況のうちに終えることができました。
 Eyeあいフェスタ開催にあたりまして色々大変ななかボランティアの皆様をはじめ、イベントにご協力いただきました企業・団体の皆様に深くお礼申し上げます。
 今後もより一層、視覚障害者への理解を広げられるよう努めてまいりたいと思います。→(岩本)
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★2.令和3年度 臨床研修コースの利用者募集について(募集要項)
1.事業内容
 臨床研修コースは、当センター就労移行支援(養成施設)を卒業又は修了し、あん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゅう師の全ての資格を有し、あはき施術の実践的臨床能力を真に向上させたいと希望する方への支援として、当センターが障害者総合支援法に基づく就労移行支援(養成施設)とは別に実施する独自事業です。なお、運営に当たりましては、同法の目的及び支援の考え方に準拠し実施して参ります。
2.支援概要及び方法、評価、修了認定
 (1) 支援概要
  @ 理療臨床実習・講義及び実技科目・特別科目の3分野とホームルームを実施します。
  A 指導時間数は、理療臨床実習(2時間を1コマとし、週5コマ以内の配当)、講義及び実技科目(週8時間以内)、特別科目(適宜)を基本とします。
  (注1)上記の内容については、科目担当者、利用者の状況・意向等を参考に、変更をすることがあります。
  (注2)就労移行支援(養成施設)において実施する進路支援講座等を活用できます。

 (2) 指導方法
  @ 実習中心のプログラムとし、その中で理論と技能の向上を支援します。
  A 利用者の能動的な学修への参加を取り入れた授業を実施します。
 (3) 評価
すべての指導科目について、9月中に行います。評価は、各授業科目の特性に応じ、出席状況、学習態度を考慮して行います。
 (4) 修了認定
全科目とも、評価平均60点以上、実授業時間数の3分の2以上出席された方は修了認定が行われ修了証書が授与されます。

3.募集人員
5名(学級編制は1クラスです)

4.修業期間
令和3年4月〜9月までの半年間、後日詳細な期間をお知らせします。

5.利用の申込をすることができる者
当センター就労移行支援(養成施設)を卒業又は修了した方のうち、あん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゅう師国家試験の全てに合格し、過去に臨床研修コースの利用がない方。

6.利用希望の申出
利用の申込を希望される方は、支援課臨床研修コース学級担当者へお申出ください。
申出期間は、令和2年12月1日(火)〜12月11日(金)です。 担当より渡された施設利用申込書(臨床研修コース様式)等に必要事項を記載し提出してください。
※ あん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゅう師の免許証の写しは、後日提出してください。

7.利用申込書類提出の締切日
令和3年1月8日(金)

8.選考及び利用契約
 (1) 選考に当たって、面接審査・必要に応じて医学的審査を実施します。面接審査は、令和3年1月29日(金)午後の予定です。
 (2) 前項の審査結果をもとに利用の可否を決定します。この結果については、2月17日(水)に利用申込者に口頭で通知します。
 (3) 文書による決定通知は3月26日(金)のあん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゅう師国家試験合格発表後に行います。
 (4) 利用の決定後、サービス内容についての「重要事項説明」に同意された方は、利用開始日に当センターと利用契約を結ぶことになります。

9.研修中の費用
利用料については、別に定める「独自事業利用料」基準に基づき一定の利用料を負担していただくことになりますが、個人の状況により金額が異なりますので、直接担当者にご相談ください。食費・光熱水費は、実費での負担となります。
なお、利用開始時に、「はり師、きゅう師、あん摩・マッサージ・指圧師賠償責任保険」に加入していただきます。保険料の目安は、約20,000円です。

10.注意事項
なお、令和3年度の臨床研修コースにつきましては諸般の事情により開設できない場合もあります。令和3年3月上旬にその旨をお知らせし、利用申込書類等は返却いたします。
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★3.その他
■第29回あはき国家試験の日程
 @あん摩マッサージ指圧師試験
  令和3年2月27日(土曜日)
 Aはり師・きゅう師試験
  令和3年2月28日(日曜日)
  ※合格発表日:令和3年3月26日(金曜日)14時
■国家試験受験に関する変更点
 @出題数
  変更前・あん摩マッサージ指圧師150問 → 変更後・160問
  変更前・はり師及びきゅう師160問 → 変更後・180問
  変更前・はり師及びきゅう師(単独)150問 → 変更後・170問
 A試験時間
  午前の部変更前・9時から12時まで(3時間)→ 変更後・9時から12時15分まで(3時間15分)
  午後の部変更前・13時10分から16時10分まで(3時間) → 変更後・13時25分から16時40分まで(3時間15分)
*はり師・きゅう師単独受験者15時50分まで → はり師・きゅう師単独受験者は16時30まで
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★4.編集後記
■寒さが厳しくなってきましたが、読者の皆様はいかがお過ごしでしょうか。
 さて今回のメルマガは、研修会等の終了報告の他、臨床研修コース募集について、国家試験に関する変更等をお届けしています。
 今年度の研修会にご参加なさった皆様、大変熱心に講師の方の声に耳を傾け充実した研修会となりました。この研修会での内容を今後の臨床に活かして頂き、ご活躍なさること心より応援しております。
 今年はインフルエンザに加え、新型コロナウイルス感染も心配されます。感染予防として部屋の換気の他、加湿などにも工夫をして頂きどうか皆様くれぐれも体調にお気をつけください。それでは皆様、令和3年も理療メルマガをよろしくお願いします。→(水元)



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