更生訓練所における内部障害入所生の概要

更生訓練所 佐藤徳太郎

 内部障害とは身体障害者福祉法において心臓機能障害、腎臓機能障害、呼吸機能障害、膀胱・直腸機能障害、小腸機能障害、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害の6障害の総称であり、全身体障害に対する内部障害の割合は1980年10%、1991年には16.8%、1996年には21.2%(62.1万人)と増加を続けている。
 更生訓練所においても、内部障害者の受け入れ体制を整備しているところであることから、2000年8月までの更生訓練所一般リハビリテーション課程入所者について調査したので、その結果を報告する。内部障害としての入所者は7名に過ぎないが、重複障害として内部障害を有していたものは47名であり、過去約20年間に計54名の内部障害者が一般リハビリテーション課程に入所したことになる。重複障害として内部障害を合併していた47名について見ると、肢体不自由43名、聴覚障害4名であり、ほとんどが肢体不自由であった。
 内部障害入所者7名の内部障害の内訳は、心臓機能障害3名、腎臓機能障害3名、膀胱・直腸機能障害1であり、重複障害群では、心臓機能障害11名、呼吸機能障害2名、腎臓機能障害1名、膀胱・直腸機能障害33名であった。全体では、心臓機能障害14名、呼吸機能障害2名、腎臓機能障害4名、膀胱・直腸機能障害34名であった。
 膀胱・直腸機能障害34名のうち、腎機能障害合併例は2例であり、膀胱機能障害単独6名、直腸機能障害単独2名、膀胱機能障害と直腸機能障害とを有するもの26名であった。
 心臓機能障害の原因疾患としては、心弁膜症、刺激伝導障害、心筋症などが主なものであった。




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